2026/6/23
最終更新日:2026/10/5
請求書の処理では、紙やPDFで受け取った請求書の内容を確認し、会計システムや販売管理システムなどへ手入力する作業が発生します。
請求書の枚数が多い企業では、毎月の入力・転記作業に多くの時間がかかるだけでなく、入力ミスや確認作業、月末・月初の業務集中なども課題になりがちです。
こうした請求書処理の負担を軽減する方法の一つが、AI-OCRを活用した請求書のデータ化です。
AI-OCRを利用すれば、紙やPDFの請求書から、請求日や取引先名、請求金額などの情報を読み取り、データとして取り出せます。さらに、CSV出力やAPI連携に対応したサービスであれば、データ化した請求書情報を会計システムや業務システムなどへ連携することも可能です。
本記事では、AI-OCRで請求書をデータ化する方法や導入するメリット、AI-OCRを選ぶ際に確認したいポイントについて解説します。
「請求書の入力作業を減らしたい」「大量の請求書を効率よくデータ化したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
請求書のデータ化を進めたいと考えていても、実際の業務ではさまざまな課題があります。
特に、取引先が多い企業では、請求書ごとにフォーマットが異なるため、内容を一枚ずつ確認して入力しなければならないケースも少なくありません。
代表的な課題として、以下が挙げられます。
紙やPDFで受け取った請求書は、そのままでは会計システムや販売管理システムで利用できない場合があります。
そのため、担当者が請求書を確認しながら、必要な情報をシステムへ転記する作業が発生します。
例えば、次のような作業です。
| 作業 | 内容 |
|---|---|
| 請求書を確認 | PDFや紙を開く |
| 取引先確認 | 会社名を確認 |
| 金額入力 | 会計システムへ転記 |
| 支払期限入力 | 期日を入力 |
| 最終確認 | 入力内容をチェック |
1枚あたりの作業時間は数分でも、毎月数百枚、数千枚の請求書を処理する場合、担当者の負担は大きくなります。
手入力で請求書をデータ化する場合、入力ミスを完全になくすことは困難です。
例えば、
などが考えられます。
入力後にダブルチェックや承認作業を行う場合は、入力そのものだけでなく、確認にも時間がかかります。
そのため、請求書のデータ化を効率化するには、入力作業そのものを減らす仕組みが重要です。
請求書処理は、月末から月初にかけて集中するケースがあります。
通常業務に加えて大量の請求書を処理する必要があるため、
「月初になると請求書処理に追われる」
「請求書処理のために残業が発生する」
といった状況につながることもあります。
また、特定の担当者に処理方法が依存している場合、担当者が休んだ際に業務が滞るなど、属人化のリスクもあります。
こうした課題を解決する方法として、AI-OCRによる請求書のデータ化が注目されています。
AI-OCRとは、AI技術を活用して、紙や画像、PDFなどに記載された文字を読み取り、データ化する技術です。
請求書をAI-OCRに読み込ませることで、請求書に記載された情報を自動で読み取り、データとして利用できるようになります。
AI-OCRについて詳しく知りたい方は、関連記事「AI-OCRとは?OCRとの違いから導入メリット、文書活用までわかりやすく解説」もご覧ください。
OCR(Optical Character Recognition)は、紙や画像に記載された文字をテキストデータとして認識する技術です。
従来のOCRでは、あらかじめ読み取る位置を設定した定型帳票などが主な対象となっていました。
一方、AI技術を活用したAI-OCRでは、文字だけでなく帳票のレイアウトや項目などを認識し、異なるフォーマットの文書にも対応できる製品があります。
そのため、取引先ごとにレイアウトが異なる請求書をデータ化する際にも活用されています。
ただし、対応できる帳票や文字の種類、読み取り精度などは製品によって異なるため、導入時には自社の請求書を使って確認することが重要です。
請求書は、取引先によって記載項目やレイアウトが異なることがあります。
例えば、A社・B社・C社から受け取る請求書で、それぞれ以下のような違いがあるケースです。
このような請求書をすべて手入力する場合、担当者が一枚ずつ内容を確認する必要があります。
AI-OCRを活用すれば、請求書の内容を自動で読み取り、必要な情報をデータ化できます。
また、紙の請求書だけでなく、PDFや画像として受け取った請求書を処理できる製品もあります。
「紙の請求書を見ながら手入力する」業務から、「請求書を取り込んでデータ化する」業務へ変えられることが、AI-OCRを活用する大きなメリットです。
AI-OCRを使った請求書のデータ化は、基本的に次の3つのステップで進めます。
請求書を取り込む → AI-OCRで読み取る → データを業務で利用する
ここでは、それぞれの流れを紹介します。
まず、紙やPDFなどの請求書をAI-OCRへ取り込みます。
製品によって対応形式は異なりますが、PDFやJPEG、PNGなどの画像ファイルに対応しているサービスがあります。
紙の請求書については、スキャンして画像やPDFに変換することでAI-OCRに取り込めます。
請求書を一枚ずつ確認して入力するのではなく、まずAI-OCRへ取り込むことで、その後の読み取り・データ化を効率化できます。
AI-OCRに請求書を取り込むと、請求書に記載された文字や項目を認識し、必要な情報をデータ化します。
例えば、以下のような情報を読み取ることができます。
従来であれば、担当者が請求書を見ながら一つずつ入力していた情報を、AI-OCRによって自動で読み取れるようになります。
また、製品によっては、請求書ごとに異なるレイアウトでも項目を認識できるため、複数の取引先から届く請求書のデータ化にも活用できます。
ただし、読み取り可能な項目や精度は製品によって異なるため、実際に自社で使用している請求書を使って確認することが重要です。
AI-OCRで読み取った情報は、単に保存するだけでなく、その後の業務に利用できます。
例えば、CSV出力やAPI連携に対応したサービスであれば、データ化した請求書情報を、
などへ連携できます。
これにより、
請求書を受け取る
↓
AI-OCRで読み取る
↓
請求書情報をデータ化する
↓
CSV・APIなどでシステムへ連携する
という流れを構築できます。
つまり、AI-OCRによる請求書のデータ化では、単に文字を読み取るだけでなく、その後の入力・転記作業まで含めて業務を効率化できるかが重要です。
請求書をAI-OCRでデータ化することで、手入力や転記にかかる時間を削減できるだけでなく、請求書処理全体の効率化が期待できます。
ここでは、AI-OCRを導入することで得られる主なメリットを紹介します。
請求書処理では、請求書の内容を確認して会計システムや販売管理システムへ入力する作業に、多くの時間がかかります。
AI-OCRを活用すれば、請求書に記載された情報を自動で読み取り、データ化できます。
そのため、担当者が請求書を見ながら一つずつ入力する作業を減らすことが可能です。
特に、毎月大量の請求書を処理している企業ほど、入力・転記作業の削減による効果を得やすくなります。
また、担当者は単純な入力作業から離れ、支払処理の確認や経理業務など、より重要な業務に時間を使えるようになります。
手入力による請求書処理では、金額や日付、取引先名などの入力ミスが発生する可能性があります。
AI-OCRで請求書の情報を読み取れば、手入力する項目を減らせるため、入力作業に起因するヒューマンエラーのリスクを抑えられます。
ただし、AI-OCRでもすべての文字を100%正確に読み取れるとは限りません。
そのため、AI-OCRを導入する際は、読み取り後の確認・修正がしやすいかという点も確認しておくことが重要です。
請求書処理が月末・月初に集中している企業では、短期間に大量の請求書を処理しなければなりません。
AI-OCRを活用して請求書の読み取り・データ化を効率化することで、担当者が一枚ずつ入力する作業を削減できます。
その結果、繁忙期の業務負荷を軽減し、請求書処理にかかる時間を短縮しやすくなります。
紙の請求書やPDFをそのまま保管していると、必要な情報を確認する際に一枚ずつファイルを開いたり、書類を探したりする必要があります。
AI-OCRで請求書の情報をデータ化しておけば、取引先名や請求日、金額などの情報を業務で利用しやすくなります。
請求書を「保管するだけ」ではなく、検索・集計・システム連携などに利用できるデータへ変えられることも、AI-OCRを導入するメリットです。
AI-OCRにはさまざまな製品があるため、「読み取り精度が高い」という点だけで選ぶのはおすすめできません。
請求書のデータ化を目的として導入する場合は、自社の請求書をどこまで効率化できるかという視点で比較することが重要です。
まず確認したいのが、読み取り精度です。
請求書は取引先によってレイアウトや記載方法が異なるため、製品によっては読み取りが難しいケースがあります。
例えば、
といった請求書を処理する場合は注意が必要です。
製品を比較するときは、デモ画面だけで判断するのではなく、実際に自社で利用している請求書を使って読み取り結果を確認することをおすすめします。
AI-OCRで請求書をデータ化しても、その後に担当者が別のシステムへ手入力していては、業務効率化の効果が限定的になります。
そのため、AI-OCRを選ぶ際は、
といった点を確認しましょう。
「読み取れるか」だけでなく、「読み取ったデータをどう使えるか」まで確認することが重要です。
AI-OCRでは、読み取り後に内容を確認したり、必要に応じて修正したりする場合があります。
そのため、実際の業務担当者が使いやすいかどうかも重要なポイントです。
例えば、
などを確認しておきましょう。
機能が多い製品でも、日常業務で使いにくければ定着しない可能性があります。
AI-OCRは、実際の請求書を使って試してみなければ、自社の業務に適しているか判断しにくいサービスです。
そのため、無料トライアルを利用できる製品であれば、導入前に、
などを確認できます。
導入後のミスマッチを防ぐためにも、実際の業務を想定して試してから導入を判断することが重要です。
AI-OCRを導入する際は、「請求書を読み取れるか」という点に注目しがちです。
もちろん読み取り精度は重要ですが、請求書をデータ化する本来の目的は、単にデータを作ることではありません。
データ化した請求書情報を、その後の業務で活用できる状態にすることも重要です。
例えば、過去の請求書について、
といった場面があります。
紙やPDFのまま保管している場合、必要な請求書を探すだけでも時間がかかります。
一方、請求書をデータ化し、さらに検索・活用できる環境を整えておけば、蓄積した情報を業務に役立てやすくなります。
近年では、AIを活用して蓄積した文書から必要な情報を検索する仕組みも登場しています。
例えば、
「○○社の過去の請求書を確認したい」
「昨年の○月に届いた請求書を探したい」
といったように、自然な文章で質問して必要な情報を探せる仕組みです。
AI-OCRによる「データ化」と、AI検索による「データ活用」を組み合わせることで、請求書を単に保存するだけでなく、業務で活用できる情報資産として扱いやすくなります。
※関連記事
「AI-OCRだけでは不十分?OCR後の“文書活用”に必要なRAGとは」
ここまで紹介したように、AI-OCRを導入する際は、読み取り精度だけでなく、データ化した後の連携や活用まで考えることが重要です。
AIROは、AI-OCRによる文書のデータ化に加えて、CSV出力・API連携やAI検索にも対応しています。
請求書のデータ化から、その後の業務活用までをまとめて検討したい企業に適したサービスです。
AIROでは、紙やPDFなどの請求書をAI-OCRで読み取り、必要な情報をデータ化できます。
取引先ごとに異なるフォーマットの請求書にも対応できるため、さまざまな請求書を扱う業務に活用できます。
AIROで読み取った請求書情報は、CSVとして出力できます。
また、API連携にも対応しているため、自社の業務システムとの連携を検討できます。
例えば、
請求書を受け取る
→ AIROで読み取る
→ 請求書情報をデータ化
→ CSV出力・API連携
→ 業務システムで利用
という流れを構築することで、請求書の入力・転記作業を効率化できます。
AIROは、AI検索機能を標準搭載しています。
AI-OCRでデータ化した請求書などの文書を蓄積し、必要な情報を検索・活用できます。
例えば、
といった使い方が可能です。
請求書を「入力するためのデータ」にするだけでなく、後から必要な情報を探し、業務に活用できるデータへ変えていくことがAIROの特長です。
AI-OCRは、実際の請求書を使って試してみることが重要です。
AIROでは無料トライアルを用意しているため、導入前に実際の請求書を使って、読み取りや操作を確認できます。
「自社の請求書でも使えるか確認したい」
「現在の入力作業をどこまで削減できるか試したい」
という方は、まずはAIROの無料トライアルをご活用ください。
請求書のデータ化では、紙やPDFの請求書を確認しながら手入力する作業が大きな負担となる場合があります。
AI-OCRを活用すれば、請求書に記載された情報を自動で読み取り、データ化することで、入力・転記作業の削減や業務効率化が期待できます。
AI-OCRを選ぶ際は、読み取り精度だけでなく、
といった点まで確認することが重要です。
AIROなら、AI-OCRによる請求書のデータ化から、CSV出力・API連携、AI検索による文書活用まで対応できます。
請求書の入力・転記作業を効率化したい方や、データ化した請求書を業務で活用したい方は、まずは無料トライアルでAIROをお試しください。